町田のフリー台本/簪夜帳

フリー台本につき、配信アプリYouTube等ご自由にどうぞ。

【詩】「人格の魔法」

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https://machidoku.hatenablog.com/entry/2021/06/30/135935

 

基本的にフリーです。

ご自由お使いください

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「人格の魔法」

 

今日は少しだけ明るい色の服を着よう。

靴はスニーカーで、歩きやすく。

新作のドリンクを飲もう。

あと、本も買おうかな。

それから、黄色の絵の具を買おう。

 

今日は綺麗な柄の服を着よう。

靴は一目惚れして買った新品を。

ドリンクは最近のお気に入りで。

古着屋でデニム生地のエプロンを買おう。

 

今日は白が基調の清楚な服を着よう。

靴も清楚に柄のないスニーカーを。

ドリンクはアイスティーのストレート。

真っ白なティーセットを買おう。

ついでにカンバスも買おうかな。

白の絵の具も買おう。

 

今日は爽やかな色合いの服を着よう。

靴は少し柄があるお気に入りで。

ドリンクはメロンソーダ

ハーブティーを買いに行こう。

ついでにケーキ屋さんに寄り道しようかな。

 

今日は真っ黒な服。

靴も真っ黒。

ドリンクはブラックコーヒー。

黒の絵の具を買った。

 

日替わりの人格。

気分は、今日はどんな服が着たい?

どんな靴が履きたい?

何が飲みたい?

何を買う?

書き込んだ絵を真っ黒にしてしまってから

一向に筆が進まない。

そういえば、赤い絵の具が足りないな……。

[声劇]「金魚鉢」4人

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割合〔女1:男3〕

 

登場人物

 

鳴上 創(なるかみ はじめ)男

・俳優

 

綾風 羽々音(あやかぜ はばね)女

・女優

 

冬月 海雲(とうづき みくも)男

・声優

 

龍水 俊一(たつみ しゅんいち)男

・脚本家

 

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この作品に出てくる『』のタイトルは

全て町田作の作品です。

本編の後にURLをつけておきます。

そちらも是非。

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〔鳴上〕「[お集まりの皆さんへ。

この度は足を運んで頂きありがとうございます。これより開場致します。

舞台、金魚鉢。]

って、感じどうよ?」

〔冬月〕「いやー!流石!未来の大スター

鳴上 創!未来の大女優、綾風 羽々音さんのご感想は?」

〔綾風〕「うん、前よりナレーション上手くなってる。良いと思う。

それより、その未来の大女優っての恥ずかしいんだけど?未来の大御所声優、冬月 海雲さん?」

〔冬月〕「うっ!いざ自分が言われると…。くるもんあるね。。」

〔鳴上〕「俺は別に悪い気しないし、身が締まるぞ?

んで、未来の名脚本家、龍水 俊一殿のお言葉をお聞きしたいのですが?」

〔龍水〕「やめろって!それ!俺はしがない脚本家だって!

…えっと、前よりも惹き込まれるというか、そういう感じした、強弱というか、伝わってると思う。うん。」

〔綾風〕「そうね。聞きやすくなった、。音に惹き込ませる。強弱よね、

ナレーションの難しい所抑えられていると思う。」

〔鳴上〕「マジで?!練習したかいがあったわ!…でもナレーションとかはやっぱり、

海雲に負けるよなぁ…悔しい!」

〔冬月〕「いやいや!僕もナレーションは苦手だよ?やっぱり誤魔化せないからね。

ブレたりしたらすぐ分かっちゃうし。」

〔龍水〕「こう色々考えてるとさ、芝居って幅広い分難しいよなぁ。

脚本家の意図と、演出家の意図それぞれあって、それぞれを表現するんだもんなぁ。

精進だな!」

〔鳴上〕「精進!それなぁ。

芝居の沼は思ってた倍深い!

こんなに体が求める事に出会えたの、マジで運命感じるよな」

〔冬月〕「[禁断の果実に手を掛けたのは、吉か凶か。運命は如何に。]って感じ?」

〔鳴上〕「海雲の読み、やっぱりめちゃくちゃ好きだわぁ。俺も海雲みてぇに読みてぇ!」

〔綾風〕「創、ほんとに沼ってるね笑

、そういえば、龍水、台本は順調?」

〔龍水〕「おう!創には、『独唱』羽々音には『あなたと。』ってのが出来てる。

海雲の台本がどうもさ、

水分が蒸発しきって何も残ってない

みたいな感じ?

『置き手紙』ってのを書いてるんだけど、なんか暗くてさ。海雲っぽくないかなぁ〜って」

〔冬月〕「暗い台本か、素に近ければやりやすいだろうけど、芝居ってその役を魅せるから芝居で、それになるのが役者って言うし、

僕は暗いのも、明るいのも読みたいよ!」

〔鳴上〕「俺達は、今は演劇サークルのちっぽけなど素人だけどよ、本物目指してんだ。

役ハマりは自分で掴んでいくもんだろ?

不得意は無い方がいいよな!な!羽々音!」

〔綾風〕「そうよね、私達、本物目指してるんだもの、毛嫌いしてたら仕事にならないものね、何事も経験!」

〔龍水〕「……マジでお前ら、最高かよ!

そうなったらちゃんと原稿あげてくる!

俺も、名脚本家?名の知れた脚本家目指す!

…いつか、脚本演出、龍水 俊一で、

創と、羽々音と、海雲で映画を撮りたい。

夢であり、目標だ。

夢で終わらせない!絶対に!」

〔鳴上〕「おう!この4人で!」

〔冬月〕「うん!絶対に!」

〔綾風〕「芝居の頂点へ!」

                                〈間〉

〔冬月〕「創!羽々音!龍水が!!」

〔鳴上〕「何事〜?今次のオーディションで忙しいんだけど?」

〔綾風〕「私もよ、海雲だって忙しいでしょ?ほんとに、何事よ。」

〔冬月〕「そうだけど、そんな事言わないでよ!だって、龍水が!」

〔龍水〕「待って!忙しい時ににごめん。

大事な時に騒ぎ立てすまんな。

海雲、2人には黙ってて欲しい。

然(シカ)るべき時に自分の口で話したいんだ。

ごめんな。」

〔冬月〕「。でも、でも!早く話した方がいいんじゃ。。」

〔綾風〕「海雲の慌てようからして、

大事(オオゴト)なんだろうけど、龍水も気を使ってこう言ってるんだと思うし、ここは日を改めるって事にしよ?」

〔鳴上〕「うん、話をしってて話せないのは

しんどいだろうけど、本格的にオーディションやら始まってる。今は目の前の事に集中しようぜ。」

〔冬月〕「龍水がいいなら、分かったよ。

みんなこれからだもんね。」

〔龍水〕「みんなが落ち着いてから話すべきだった…よな。ほんとに、ごめん。」

                                〈間〉

〔冬月〕「皆さん!こんばんは!冬月 海雲と

夜の一時をご一緒に、みくトキ!ラジオ!

と、始まりました!

本日は、スペシャルゲスト2人に来ていただいております!

鳴上 創さん、綾風 羽々音さんです!」

〔鳴上〕「みくトキラジオをご視聴の皆さん、今夜は、鳴上 創も、ご一緒させて頂きます。

よろしくお願いします。」

〔綾風〕「みくトキラジオをご視聴の皆さん、今夜は、綾風 羽々音も、ご一緒させて頂きます。よろしくお願いします!」

〔冬月〕「よろしくお願いしまーす!!

なんか、仕事でこう一緒に話せる日が来るなんて、めちゃくちゃびっくりだね」

〔鳴上〕「いやー、ほんとにびっくりで、まさかね、大学からの仲間のラジオにお呼ばれするなんてね笑」

〔綾風〕「みくトキラジオ、鳴上 創さんと決まったよ。って聞いてびっくりし過ぎて、創に電話かけたもんね笑」

〔冬月〕「そうなの笑笑、びっくりし過ぎじゃん笑

1番びっくりしてたの社長なんだけどね笑

と、ここで早速ですが、質問が来ております。

[海雲さん、創さん、羽々音さんが仲がいいと有名ですが、どんな接点があるんですか?]

という内容です。」

〔鳴上〕「接点というか、大学からの友達で、演劇サークルでグループになって、そっから仲良くて、4人でね、」

〔綾風〕「そうそう、4人で芝居の頂点目指そう!ってね、

もう1人は誰なのかって言うと。」

                                〈間〉

〔龍水〕「3人とも、おめでとう!」

〔鳴上〕「うわぁ!龍水?!びっくりしたぁ、ありがとよ!」

〔綾風〕「龍水!!ありがとう!

わざわざ迎えに来てくれて、ほんとに、ありがと!」

〔冬月〕「龍水!久しぶり!来てくれてありがとう!」

〔龍水〕「3人ともほんと良かった。

…めでたい所だけど、話があるんだ。

然るべき時ってやつ。」

〔鳴上〕「んー。とりあえず場所変えようぜ」

〔綾風〕「そうね、ここで話す事じゃないんだろうし。どこにしようか」

〔冬月〕「あの公園行こうよ!久しぶりに!」

〔龍水〕「それ!名案!!じゃ、出発!」

 

〔鳴上〕「……どういうつもりだ?」

〔綾風〕「…龍水。本当に、ふざけないで!」

〔冬月〕「…2人とも?お、落ち着いて??」

〔龍水〕「…俺は本気だ。」

〔鳴上〕「……龍水。俺ら、芝居の頂点目指すって、絶対夢で終わらせないって、ここで誓った、よな?」

〔龍水〕「あぁ、忘れてない。3人が本格的に動き出してから、片時も。」

〔鳴上〕「だったらどうしてその答えになる?!」

〔綾風〕「…私達が本格的に動き始めて、

龍水の台本を読まなくなったから?

だから私達を置いていくの?!」

〔冬月〕「2人とも!龍水はなんも悪い事してないよ!」

〔龍水〕「もう少し、早くこの事が分かってたらな。本当に、ごめん。」

〔綾風〕「…本当に。これからどうすのよ笑」

〔鳴上〕「…本当になぁ。知らん間に大きくなりやがってよ笑」

〔冬月〕「ま、僕は知ってたけどね笑

ねー?龍水さーん?笑」

〔龍水〕「みんな、マジで最高かよ。

ありがとう。」

 

〔綾風〕「…だって、誓ったんだもの、

とある日のこの思い出の公園で。」

〔鳴上〕「…芝居の頂点になるんだもんな、俺ら。」

〔冬月〕「、あ!これからはこう呼ばせてよ!」

〔綾風〕「あ!私もそう呼ばせて」

〔鳴上〕「…しがない脚本家なんて言わせねぇよ?社長」

                                〈間〉

〔冬月〕「いやー、なっつかしいなぁ!

あったね〜こんな事も。

社長になった事を、なんで早く言わないの!って聞いたら、2人には、時間が必要だからってね」

〔綾風〕「その時からしっかり社長なのよね

その時に私や、創に時間が無かったら、役者として成長しきれてなかったと思うし、

こんな風ににはなって無かったと思う」

〔鳴上〕「俺らをよく知っているからその決断をしたんだと思うし、

あの時の時間が成長の時間になって、

芝居の頂点に近づけたのかなって思うよね」

〔冬月〕「うんうん、ほんっとに、社長のした判断が、僕らの目指した夢を現実になりましたね!

ここで、お知らせです!」

〔鳴上〕「国際映画賞を頂きました、

我が社長、龍水 俊一、脚本演出の映画、

『鐘の音-生きる世界と死ぬ世界-』絶賛公開中です」

〔綾風〕「ミカゲ役、鳴上 創と、

ミズキ役、綾風 羽々音の、

生きるとは、死ぬとは、幸せとは、そして2人の選んだ結末とは。」

〔冬月〕「冬月 海雲も、お芝居させて頂きました!

生と死、そして幸せ、小さな世界で失い、出会い生きていく2人の運命をその目で見て頂きたいです!

感動の作品になっておりますので、是非!映画館へ足を運んで見てください!

さて、みくトキラジオ、そろそろお別れの時間になってしまいました。

あっという間だね」

〔鳴上〕「本当にあっという間で、もっと話してたいぐらいなんですけどね

また呼んでください笑

映画はとても濃い時間になっておりますので、是非ともご鑑賞ください!

今夜はありがとうございました!」

〔綾風〕「本当に楽しい時間はあっという間ですね、また呼んでください!待ってます笑

社長との約束を果すことが出来た、思い出深い作品ですので、映画館の大画面で是非見てください!

今夜はとっても楽しかったです、ありがとうございました!」

〔冬月〕「鳴上 創さん、綾風 羽々音さん、

今夜は本当に、ありがとうございました!

是非ともね、僕の出番も見て欲しいです!

夢を叶えた思い出の作品ですので、映画館で是非見てみてください!

冬月 海雲と夜の一時をご一緒に、みくトキラジオ、今夜はスペシャルゲストをお招きしてのラジオになりました。

今夜もご視聴ありがとうございます。

今夜のお相手は!」

〔鳴上〕「鳴上 創と!」

〔綾風〕「綾風 羽々音と!」

〔冬月〕「龍水 俊一、そして、冬月 海雲でした!

次回のみくトキラジオもお楽しみに!」

                              〈間〉

 

〔龍水〕「あの日、あの公園で、汗を流しながら語った夢があったな。」

〔鳴上〕「あの公園で流した汗は、今となっては努力と言える。」

〔綾風〕「いつか、芝居の頂点へ。大学生4人が誓った夢。」

〔冬月〕「金魚鉢のような小さな世界から、広い広い大海原へ。」

〔龍水〕「3人の芝居を1番近くで見てきた。

俺は、3人が輝く台本が書きたかった。

そう、いつか誓った夢の為に。」

                               〈間〉

 

〔龍水〕「どうよ?俺の演技」

〔鳴上〕「社長だよなぁ。いっちばん最初はしがない脚本家だったけどな」

〔綾風〕「1番傍で支えてきた先に社長の決断、セリフには無い大きな覚悟があったよね」

〔冬月〕「僕のラジオパートも良くない?

割と頑張ったんだけど!どう?」

〔龍水〕「ラジオの綺麗な発音に、会話のナチュラルな演技、難しいのに流石だわ」

〔綾風〕「何だか、みんなわかんないって顔してるね、そうなると思うけど」

〔龍水〕「俺は脚本家の役だっただけだし、語彙力ないのはごめんって。」

〔冬月〕「僕は龍水の一生懸命に伝えようとしてる所好きだよ」

〔龍水〕「なぁにぃ?!海雲、好き好き言うの良くないぞ!うんうん!」

〔綾風〕「龍水、ちょっと嬉しそうじゃない。犬系は人気よね」

〔鳴上〕「犬系男子のお手本みたいな感じだもんな、そりゃあ女子人気高い訳だ。」

〔龍水〕「うん!悪い気はしてない!てか、そろそろじゃない?」

〔綾風〕「そうね〜この辺でお開きね」

〔鳴上〕「マジでみんなお疲れ〜」

〔龍水〕「ねぇ、わかんない顔されたままじゃない?大丈夫そ?」

〔冬月〕「タネ明かし〜!的な?しとく?」

〔鳴上〕「まぁ、俺らは……だからな」

〔綾風〕「そうね、私達は……だものね」

〔冬月〕「そうそう!僕らは……だからね!」

〔龍水〕「そう、俺らは……役者だ。」

 

【作中に登場したタイトル】-------------------------『独唱』

https://machidoku.hatenablog.com/entry/2021/10/12/053319

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『あなたと。』

https://machidoku.hatenablog.com/entry/2021/04/30/012626

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『鐘の音』

https://machidoku.hatenablog.com/entry/2022/06/12/030038

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声劇〕『生きる世界と死ぬ世界』

https://machidoku.hatenablog.com/entry/2019/06/04/232937

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〔ソロ劇〕『嘘つき』

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https://machidoku.hatenablog.com/entry/2021/06/30/135935

 

基本自由です。

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『嘘つき』

 

この世は嘘か真(マコト)か。

 

歌には力がある。だとか、

言葉には力がある。だとか、

込められた意味を紐解くことで勇気や、

希望を与える事がある。

伝える事がどれだけ大切で、

伝わる事がどれだけ難しい事なのか、

人の心に響くとか、動かすとか、

人が人に影響させる事がどれだけの偉業なのか。

 

誰かが何気なく放った言葉で、誰かが深く傷ついているとしたら?

誰かが何気なくした事で、誰かが困っていたら?

 

君が周りにどんな人だと思われていて、

得をしているのか、損をしているのか。

君たちは考えた事があるかい?

 

世の中みんなが真実だけを口にする善人だと思うかい?

信じるとは人を疑い、選び、ふるいにかけて、勝ち残った数少ない希望だ。

人は人を勝手に自分の希望にして、何かを託している。それもまた勝手に。

そして、その希望が自分の描く希望に程遠い時、裏切られたと言うのだ。

 

私は信じていた。信じて居たかった。

身勝手な希望を擦り付けて、

この人なら、と手を取ったのだ。

差し出されたその手を信じていた。

信じて痛かった。

私の小さな希望はこんなにも単純なのに。

あの言葉もあの言葉も、全部。

全部全部全部全部全部。

私が疑ったんじゃない、選んだのは確かだ、

ふるいにかけたんじゃない、天秤に賭けたんだ

1人よりも、2人の方が軽かった。

なのに。なのに。どうして。

何故!今、この天秤は1人に傾く!

ふるいかけて残った数少ない希望じゃないか。

私を救うと。放たれた言葉は。

嘘か真か。

 

朗読【物語り】

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https://machidoku.hatenablog.com/entry/2020/06/23/105454

 

基本自由です。

 

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『物語り』

 

遠い遠い、遥か遠い昔の詩(うた)

小さな燕(ツバメ)が1羽、春の知らせを飛んで伝える。

高く飛ぶ日は晴れ、低く飛べば雨が降る。

そんな言い伝えが1つ。

 

巣が出来て、子が産まれ、小さな命が力強く

生命(セイメイ)の息吹(イブキ)を鳴いている。

 

広い世界を飛び周り、命を繋げる渡り鳥。

 

羽ばたく姿は八の字を描く

まるでそれは、空をカンバスにした画家の様で。

清い空を翼がなぞる。

 

耳をすまし、見上げれば、

屋根には小さなゆりかご。

また春がやって来る。

 

遥か遠い昔の詩(うた)は今でも

語られ聞かれ伝えゆく。

形は変われど物語り。

朗読台本「鐘の音」

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基本自由のフリー台本です

参考までに。

 

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「鐘の音(カネノネ)」

 

人はそれぞれ違う価値観で生きている。

一言で喜怒哀楽と言っても、一人一人違った喜怒哀楽がある。

 

幸せについてもそう言える。

何通りの幸せがこの世界にあるのだろうか。

私の幸せと貴方の幸せ、

同じ幸せでもきっと違うのでしょう。

 

貴方はどんな幸せを感じて、どんな幸せを想っているのでしょう。

私は貴方の幸せを知りたい。

私の幸せを知って欲しい。

 

貴方の隣に居たいと

今まで感じたことの無い気持ちが胸に一杯広がっている。

 

貴方に会えた事、隣に居れること、言葉を交わすこと、一緒に歩く事。

全部が私の幸せ。

 

貴方という人が私を見つけてくれたから

私は幸せを想って生きていける。

 

私の幸せと、貴方の幸せの大きさが違くても

確かに、ここに幸せがある。

 

鐘の音(ね)と共に、2人で歩み出す

永遠(エイエン)の愛を誓います。

〔語り台本〕取る手と解く手。

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基本自由です

 

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〔取る手と解く手。〕

 

命を投げる瞬間を見た。

 

人気のない無人駅の錆びれた駅のホームで電車を待っていた。

1人の男性(女性)が話しかけてきた。

 

-少し話相手になってくれないか?

ほんの少しだけ、これから通過する列車が来るまでの間だけ。

 

錆びれたホームで1人だった、時刻は深夜、

乗る電車が最終列車だった。

それまで時間もあった。

私は話を聞く事にした。

 

-こんな時間に話しかけられて怖い思いをさせてしまってすまない

相手になってくれてありがとう

 

10分ほどだっただろうか、

彼は(彼女は)どこか悲しげな雰囲気で、

淡々と話をしていた。

 

-1つ頼まれてくれないか、これを預けたい。

 

手渡された1つの手紙

表はまだ見ないでと裏返しで預けられた。

私がこの手紙を知るまでには時間はかからなかった。

 

-そろそろ通過の列車がくる

相手を快く受けてくれてありがとう

 

彼は(彼女は)手を差し出した。

いいえ、と、私はその手を取り

軽い握手をした。

 

その手を解くと同時に通過の列車が来た。

そして、彼は(彼女は)は列車に向かった。

鈍い音と何かが砕ける音がした。

列車の急ブレーキの音が辺りに響いた。

 

預けられた手紙の表に書かれた文字は

この全てを物語っていた。

 

私が手を離さなければ彼は(彼女は)

命を投げる事を諦めていただろうか。

私がもう一言、言葉をかけていたら

この手紙を返せただろうか。

彼は(彼女は)私に何を委ねたのだろうか。

 

私は人を生かすことが出来なかった。

私はこんなにも無力な人間だった。

私的台本【今】

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基本自由です

 

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自由になりたいと言う人が居た

小さな世界で生きるのが窮屈だと言っていた

 

自由が欲しいと言う人が居た

好きな事に素直に手をつけられないからだと言っていた

 

自分の知る世界は窮屈なのだろうか

今生きている時間は縛られているのだろうか

 

私は今自由だろうか。