町田のフリー台本/簪夜帳

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独唱〔語り台本〕

利用規約

https://machidoku.hatenablog.com/entry/2021/06/30/135935

 

基本自由なので自由に使ってください

 

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「独唱」※性別不問

 

そこには一人歌う姫が居た

姫は孤独なステージに立つ

背筋を伸ばし、胸を張り、

その孤独をも感じさせぬ美しく力強い唄声で

観客に心に語りかける

 

私は姫の虜になっていく感覚を今でも覚えている

 

孤独を味方にする姫は誰の手を取る?

ハリウッドスターか、世界一の富豪か、

はたまた姫は孤独に一生を捧げるのか。

 

この広い世界の中で姫の心に語りかける人間は存在するのだろうか

 

私は姫を孤高の歌姫にしてしまった事を悔いている

歌が好きな姫にどこまでも伸び伸びと歌っていて欲しかった

そしてその唄声を多くの人へ届け、姫は一人ではないと言ってあげたかった

ただそれだけだった

 

結果私は姫を孤独にさせている

広く、暗いステージに照らされるスポットライトが姫の孤独を引き立てる

明る過ぎるスポットライトの元で目を見開く姫には何が見えよう

目の前は白み、客席は深い闇に包まれている

 

深い闇に向かって語りかける唄は

美しく可憐で、優しく心に寄り添う

 

私は姫に新しいドレスを贈った

ガラス細工の様に繊細な刺繍を施した(ほどこした)

まるでおとぎ話のシンデレラの様なドレスを。

 

姫は唄う

姫の為に作られたステージで

姫の為に作られたドレスを身にまとって。

 

儚き歌姫の孤高の独唱。