町田のフリー台本/簪夜帳

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君なら。〔詩的台本〕

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「君なら」

 

私の目の前には真っ白な、

何色にも染まっていないキャンバスと、

長年使い込んだであろうエプロンを身にまとった君。

 

キャンバスに線を色を描いていく

華奢な腕で書かれているとは思えないほど大胆に、細い指が繊細な色合いを演出する。

 

私は君のような絵が描きたかった。

躍動する絵を描きたかった。

私には無い才能を君は持っているのに

忽然(こつぜん)と筆を置いてしまった。

 

君の絵にはいつもタイトルが付いていた

どれも素敵で1つを選ぶのは難しい程ある

単純な物もあれば、考えさせられる物もあった。

私はどれも大好きな作品だ。

 

君なら、海を題材にしたらどう描いただろうか

君なら、夢を題材にしたらどう表現しただろうか

私にはない発想でキャンバスを染めていく君の姿に惹かれていた。

嫉妬もした、理想、欲しい物を持っている君に憧れていただけなのかもしれない。

だけど私は、君の絵を描く姿がどうにも忘れられない。

 

君ならこの気持ちをなんて表すだろうか。

 

 

 

 

雨 (私的台本)

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「雨」

 

雨音が静かに響く部屋で独りの夜を過ごしている

 

君は今何をしていのるだろうか

忙しいのだろうか、ゆっくり休めているだろうか

 

気づくと君の事を考えている

 

人肌が恋しいと言う

私には無縁の言葉と思っていた

そんな言葉を口にするだなんて

人を深く愛すなんて

人に愛されるなんて

そんな事この先ないと思っていた

 

生きる事を諦めようとしていた私は

人を好きになる事が怖かった

嫌われてしまうのが怖い、

心が離れていくのが怖かった

 

人からの愛が心地良いものだと知ってしまった

ずっとずっと欲しかったもの

 

幼い頃の私は自覚していなかったのだろう

無意識な言葉が成人を迎えた今でも

呪いのように纏(マト)わりついている

 

呪いと共に付いてしまった癖が無自覚に

自分の身を削っていた

優しさや良心だと思っていた事が

自己犠牲という別のものだという事に気づいた

 

1人ではそんな事にも気づけなかっただろう

君と会う事が出来たから私は気づくことが出来た

出会っていなければいつまでもずっと

自己犠牲を続けて

自分の身を、心を削り続けていたと思う

 

君の所は雨が降っているだろうか

君は体温が高い、その体温が恋しい

どれだけ布団や部屋を温めても寒い

物理的な温度では暖かい布団に入っていても

寒く感じる

上手く文章として、言葉として言い表せない

これが人肌が恋しいという事なんだろう

 

無意味に吸う煙草は肺が痛い

寂しく響く雨音を聴きながら

君の顔を思い浮かべている

朝が来たら連絡をしよう、1日を頑張ろう

 

私は物理的に暖めた布団に潜り込んで

目を閉じた。

 

 

 

 

 

 

独唱〔語り台本〕

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「独唱」※性別不問

 

そこには一人歌う姫が居た

姫は孤独なステージに立つ

背筋を伸ばし、胸を張り、

その孤独をも感じさせぬ美しく力強い唄声で

観客に心に語りかける

 

私は姫の虜になっていく感覚を今でも覚えている

 

孤独を味方にする姫は誰の手を取る?

ハリウッドスターか、世界一の富豪か、

はたまた姫は孤独に一生を捧げるのか。

 

この広い世界の中で姫の心に語りかける人間は存在するのだろうか

 

私は姫を孤高の歌姫にしてしまった事を悔いている

歌が好きな姫にどこまでも伸び伸びと歌っていて欲しかった

そしてその唄声を多くの人へ届け、姫は一人ではないと言ってあげたかった

ただそれだけだった

 

結果私は姫を孤独にさせている

広く、暗いステージに照らされるスポットライトが姫の孤独を引き立てる

明る過ぎるスポットライトの元で目を見開く姫には何が見えよう

目の前は白み、客席は深い闇に包まれている

 

深い闇に向かって語りかける唄は

美しく可憐で、優しく心に寄り添う

 

私は姫に新しいドレスを贈った

ガラス細工の様に繊細な刺繍を施した(ほどこした)

まるでおとぎ話のシンデレラの様なドレスを。

 

姫は唄う

姫の為に作られたステージで

姫の為に作られたドレスを身にまとって。

 

儚き歌姫の孤高の独唱。

 

欲しかったのは。〔私的台本〕

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「欲しかったのは。」

 

無力で、馬鹿で、不器用で、

勉強は苦手で、計算も漢字も何もかも駄目で、

学んだ道徳も、生きてきて学んだ事も

何一つ身になってない

自分は出来損ないの価値のない人間だろう

そんな自分を好いてくれる人は居るだろうか

きっと居ない。

 

取り繕って、偽って、

素直な自分を、よく分からない意地と中身の無い考えで埋めて、

いい子だった自分を壊して好かれようとした

出来損ないの自分が嫌いだった

嫌いな自分を変えたかった

 

変わりたかった

変わっていった、確実に悪い方へ

 

悪い方へ変わっていく自分を指摘する人は居なかった

出来なかったことを出来るように取り繕っていただけの事を努力、頑張りと形容して

間違いを指摘する人は居なかった。

 

昔の自分ならどうしていただろうか

 

手放してしまった物は二度と拾うことは出来ない

いい子の自分は二度と拾うことは出来ない

戻る事は出来ない

 

今になって昔の自分に戻りたいなんて

自分がしてきた事に後悔している

 

1人、たった一人だけの人だけが

昔に戻るでは無い、これから変わっていけばいい、間違っていたら指摘する、分からなければ教えると言ってくれた

人に頼ることを知らず、間違いを指摘されずに数十年以上生きてしまった。

こんな自分に手を差し出してくれたのは

そのたった一人だけ

 

自分はとてつもなく手間のかかる人間だ

今まで誰かに好かれたいと言う形の無いものに縋って間違ってきた

本当に欲しかったのは、導いてくれる人だったのだと気づいた。

 

 

充たす(私的台本)

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「充たす」(私的台本)

 

心をガラスの小瓶だとする

割れてしまったら中身はどうなるだろう

 

想像通り、零れる。

 

生きていく中で、小瓶には小さな傷がついていく。

小さな傷が多くなって、遂には小さな穴が空く

 

気づかないうちに穴が空いて、

気づかないうちに中身が零れていく

 

心にぽっかり穴が空くと言うけれど、

気づけるほどの穴が空くまでにはもっと小さな穴が空いていく、

中身が無くなった時にぽっかり穴が空いたと言うのだろう。

 

気にしなくていいと言う人がほとんどだろうけど

気にするかしないかは人それぞれであり、傷になるか どうかも人それぞれ

 

小さい傷が深く深くなっていく

空っぽになってしまった心はどう治して

どう満たすのだろうか

 

 

例えばの話(私的台本)

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「例えばの話」(一人称変更可能)

 

例えばの話、辛いままにしてしまったことがトラウマや、癖になっていて、それを助けてくれる人が目の前にいるとする

君はその人を信じれるかい?

 

例えばの話、君がとても凹んでいて、少しでも優しくされたら恋に落ちてしまうぐらいだとする、その人には沢山の人が話を聞いていて、信用されてる人だとする

君は少しの情報を信じるかい?

 

例えばの話、君は自分に自信がなくて、人を頼れない人で、数々の辛い事を抱えていて相談や人を頼りたいと思ってるとする

ここまでの例え話しを聞いて、君はどうしたいと思った?

 

何も浮かばない、それでもいい、

例え話はあくまで例えばの話しだ

完全に自分に照らし合わせる事ができる例え話なんて無い

だから例え話しを聞いて、客観的に自分を見る

 

抱えすぎない事、考え過ぎないこと、広く自分を見る事、

自信はなくていい

少しでも自分に優しくする事

 

例えば、自分が人に自分と似たような相談をされた時君はどう答える?

願い〔セリフ・私的台本〕

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「願い」(一人称変更可能)

 

きっと自分が1番相談しなくてはならない。

そう思ってる。

誰かが幸せになる方が価値があると、そう思ってしまう自分がいる。

私の悪い所だ。

 

君は自分の短所に人に頼りすぎると言っている

私はその逆だ、相談や頼ることが出来ない、故に辛いままにしてしまう。

 

頼りすぎるのは良くないだろう、

だが、頼るのはいい事だ、悩んで悩んでどうにもならなくなった時、どうしても分からない事を人から助言を貰うことは決して悪いことでは無い。

 

だから頼って欲しい。

必ずは無理だとしても少しでも頼って欲しい

無理をして壊れていく君を見たくない

エゴと言われるだろう。

だけど、見てる事しか出来ないのは辛い

 

お願いだ。

君は私の様な大人にならないでくれ。