-ナレーション
「」セリフ
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┆改変:可┆許諾:不要(任意)┆
┆クレジット表記:不要(任意)┆
↳町田のフリー台本・簪 夜帷
┆形態:フリー台本┆
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┆不可:本文の販売・自作発言
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【ソロ劇】シェーレグリーンの花嫁
-私はお姫様のようになるのが夢でした。
綺麗な服は流行遅れでしか買えない高価で貴重な物でした。
宝石の様な緑のドレスを贈られたその時までは。-
「勉強をしなさい!と母は言うわ。
夢なんてもの贅沢なものは恵まれた人間にしか与えられない!と父は言うわ。
逆だったかな。…いやもう覚えていない。
私はお姫様のようになってみたかったの。
でもね、今はとても幸せよ!
あなたが緑のドレスを贈ってくれたから
あっ、えっと……
ものを贈られて嬉しいという事ではないわ!
男性からのプレゼントなんて初めてで…少し舞い上がっているみたいなの!」
「私の家は貧しくはなくても貴族ほど裕福では無いから。
それなりの生活がそれなりに困らない程度で、
流行のドレスや宝石は少し遅れてでしか買えなかったから。
まさに今流行しているドレスを着れるとは思っていなくて。
本当にありがとう。嬉しいわ」
「このドレスはシェーレグリーンという特別な染料で染められているのでしょう?
貴族の間ではその染料にもこだわっているとか。
いいえ、染料は貴重だもの。
こだわっていようと無かろうと、貴方が贈ってくれたのが何よりも嬉しいのよ」
「私と身分の差があるのに。
それでも私を選んでくれたということだけで私…とてもとても。胸がいっぱいなの!」
-しばらくして、貴族の間でシェーレグリーンのドレスを着てきた女性達がバタバタと倒れたと噂話が回ってきた。
それと同時に、死んだ女性も多くいるとあちこちで聞くようになった。
染料を扱っていた職人達も倒れていき、シェーレグリーンは毒の象徴のようになっていた。
それでも、美しさを求める女性達はシェーレグリーンのドレスを美の象徴としていた。-
-私のドレスもシェーレグリーンの染料が使われている。
彼は私にそのドレスを捨てろと言ってきた。
私は「分かったわ。」と言ってそのドレスを頑丈な箱の中にしまい込み、彼には「捨てたわ。」と嘘をついてしまった。
しだいに新しい流行が始まっていて貴族も街の娘達もみんな新しいものに惹かれて行った。-
-彼もシェーレグリーンの服を着ていた。
緑が映える顔立ちで昔から緑の染料の服を好んでいたから。
ある雨の日。私は黒いドレスを纏い、冷たい石の前で立ち尽くしていた。-
「どうして…どうして貴方が死ななくてはならなかったの?
シェーレグリーンが愛しい人を殺した…
流行なんてしなければ彼はシェーレグリーンの服なんか着たりしなかったのに……。
どうして!私も彼から贈られたシェーレグリーンのドレスを着てきたのに!
なぜ…私は生きているの?
……ねぇ…貴方が贈ってくれたドレスで私も死にたかった。
…置いていかないで!」
「頑丈な箱にしまい込んで、捨てたと嘘までついて…。屋根裏の少し曇った姿鏡の前で着ていたのに。
このドレスで貴方と踊れたら…このドレスを着た私を何よりも褒めてくれた貴方と…貴方の隣を…!もっと歩いて居たかった!
なぜ…どうして…?
貴方は私にシェーレグリーンのドレスだと言ったの?
貴方は知っていたのでしょう?
シェーレグリーンが毒だって…。
どうして私に贈ったドレスはシェーレグリーンで染めなかったの?」
間
-私は緑のドレスを着て彼に花束を添える。
-冷たい視線が雨のように突き刺さりながら。
-シェーレグリーンを纏いながら平然と歩く姿は、人々の目には薄気味悪く映っているのでしょう。
-人々は小声で囁く。(ささやく)
-シェーレグリーンの花嫁と。
fin,
作:町田のフリー台本・簪 夜帷
(かんざし とばり)
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-あとがき。
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