町田の台本を手に取って頂きありがとうございます。
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「置き手紙」詩的台本
性別不問
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「聞いたか？例のビルから人が身を投げたって話」
「聞いた聞いた。あれマジ物の話なんかな」
「警察やらがブルーシートで覆ってたって近く通ったって奴は言ってたぞ」
「やべぇやべぇマジ物かよ」
金曜日早朝。
周りはこの話ばかりだったと思います。
少年が身を投げたと言う話。
どこの誰なのか分からない人間の死に対して
悲しいとか、寂しいとか、そんな感情よりも
事実かどうかを話す声が聞こえました。
知らない人の死は悲しくないのでしょうか。
知らない人の命は傍観者にはただの話題にしかならないのでしょうか。
命を大切にしなさいとか、死を話題にするなと言うことでは無いんです。
ただ疑問に思いました。
知らない人の死で涙を流す人間は少ないのは何故なのでしょうか。
そんな人間が知人の死には涙するのを知っています。
知っている人の死には涙が溢れ、現実に起きた事に感情が溢れます。
この疑問を置いていきます。
きっとこれが読まれる(た)とき、知人は涙を流すのでしょうか。
