吉原をイメージした作品です。
ナレーション1人、セリフ1人または、ソロ。
使用についてはこちらまで
Twitter→[@machida_daihon]
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ここは吉原、美しく着飾った遊女達が殿方を癒す場所。
格子(こうし)の向こうで煙管(きせる)をふかして、艶(つや)やかな素足が色っぽく、誘っている様で何処か悲しげに。
一際(ひときわ)美しいその女、
名を花魁。
吉原の頂点に立つ者。
「着物は翼、紅(べに)を引いた唇は嘴(くちばし)、
吐息は囀り(さえずり)
髪の一本から、爪の先までが麗(うるわ)しく、いついかなる時も殿方の為その身をゆだね、小鳥の囀り(さえずり)で鳴く。
誰かのモノに成り、誰のモノでもない。
わっちは吉原の蝶(とり)でやんす。」
今宵もまた、帯を解(と)いては乱るる髪、静けさに吐息が一つ。